インフラエンジニアの方でサーバ系の仕事をしたいと考えている方やlinuxの資格を取得したいと考えている方いらしゃっるのではないでしょうか。
本記事では、LPIC資格を取得するメリットやLPIC資格の レベル別の試験内容、勉強方法について解説しています。
linux系の資格を取得したいと考えている方は是非、参考にしてみてください。
目次
LPIC資格とは?
LPIC資格とは、linux系の資格の1つになります。
LPIC資格は、試験 レベルが1から3まであり、LPIC level1及びLPIC level2は2つの試験を合格することで資格として認められます。
例えばLPIC level1では、101と102という試験があり、101だけ合格していても資格として認められないので、101と102の両方で合格する必要があります。
LPIC level2についても同様に201と202の両方に合格する必要があります。
LPIC level3については、300、303、304と試験があり、どれか1つに合格すれば資格として認められます。
LPIC level3の300、303、304試験については、後ほど詳しく説明していきます。
linux系の資格といってもLPIC資格の他にLinuCという資格もありますが、まずはLPICとLinuCの違いについて簡単に説明していきます。
LinuC・・・2018年4月から提供の始まった日本独自のlinux資格で、日本標準の資格になります。
本記事ではLPIC資格についてのみ説明をしていきますので、LinuCについて興味ある方は下記をご参照ください。
LPIC資格を取得するメリット
LPIC資格取得者が感じたLPIC資格を取得したメリットを解説していきます。
LPIC資格取得を考えている方はぜひ、参考にしてみてください。
linuxスキルを身につけることができる
LPIC資格を取得することでlinuxのコマンドやlinuxでの様々な設定方法について理解することができます。
私自身SESとして現在4案件経験していますが、そのうち2つの案件では、linuxのみしか使っておらず、残りの2つ案件についてもlinuxが中心でたまにwindowsを使っていました。
インフラエンジニアでlinuxを使う機会は多くあると思うので、取得して損することは絶対にない資格です。
linuxを日常で使うことは全然ないと思うので、この資格を取得していないとlinux操作の際にかなり困り、業務をスムーズに行うことができなくなってしまうため、業務でlinuxを使う方やこれからlinuxを使う予定の方は、取得することをおすすめします。
給料アップに繋がることもある
会社によっては、LPIC資格を取得することで資格手当が出る企業もあります。
実際に私の会社では、LPIC level3まで取得すると毎月資格手当が付与されます。
私自身がそうなのですが、ただ勉強をするだけだとやる気が出ない方も多いと思います。
私は、LPICの資格取得を目標にモチベーションを上げ、linuxの勉強をしていました。
同じようにモチベーションが上がらない方いらっしゃいましたら、LPIC資格の取得を目指してみるのもいいかもしれません。
就職や転職に有利になる
LPIC資格を取得すると就職や転職に有利になります。
未経験からIT業界に就職を考えている方は、LPIC level1を取得していれば周りとかなり差をつけることができると思います。
インフラエンジニアとして働いていて転職を考えている方は働いていた期間にもよりますが、LPIC level3の資格を取得していれば周りと差をつけることができ、転職しやすくなります。
現在もlinuxを使っている企業が多く、就職や転職にかなり有利になるので、LPIC資格を取得おくことをおすすめします。
LPIC試験について
LPIC level1
LPICl level1の試験は初心者向けの試験になります。
試験はlinuxコマンドに関する問題が多く暗記系の問題が多く出題されました。
コマンドをまだ全然覚えていない方は、LPIC level1資格を取得することで、コマンドの使い方を覚えることができるため、linuxの業務をスムーズに行うことができるようになリます。
LPIC level1はこれからIT業界に入りたいと考えている方やIT業界に入ったばかりの人におすすめなレベルになります。
・101、102(共通)
試験方式・問題数 | CTB方式・約60問 |
試験時間 | 90分 |
合格点 | 約65%以上 |
料金 | 15,000円(税別) |
LPIC level2
LPIC level2試験は、本格的にlinuxを使った業務をしたいと考えている方におすすめの資格になります。
LPIC level2試験の注意点として level1試験の合格が必須受験になっているので注意してください。
LPIC level2試験は、 level1試験に比べて実践的な内容が多く、業務の中ですぐに生かすことができるような内容が多いです。
業務でlinuxを使っている方は、 level1試験だけでなくLPIC level2試験を取得しておくことでlinuxコマンドだけでなく、設定ファイルを使った設定方法についても知ることができるため、業務の中でチームの役に立つことができるようになると思います。
・201、202(共通)
試験方式・問題数 | CTB方式・約60問 |
試験時間 | 90分 |
合格点 | 約65%以上 |
料金 | 15,000円(税別) |
LPIC level3
LPIC level3試験は、linuxのプロフェッショナルになりたいと思っている方向けになります。
LPIC level3試験は level2試験の合格が必須で、3つの試験から1つ選択して受験するような試験内容になっています。
・303・・・X.509 証明書と公開鍵などに関する問題が出題されます。
・304・・・仮想化に関する問題が出題されます。
LPIC level3資格を取得することで転職やフリーランスになりたいと考えている方は有利になりますので取得しておくことをおすすめします。
・300、303、304(共通)
試験方式・問題数 | CTB方式・約60問 |
試験時間 | 90分 |
合格点 | 約70%以上 |
料金 | 30000円(税別) |
LPIC試験の試験内容
LPIC試験では、具体的にどのような問題が出題されるのか説明していきます。
LPIC level1
LPIC101
①システムアーキテクチャ
②linuxのインストールとパッケージ管理
③GNUとUNIXコマンド
④ファイルとプロセスの管理
⑤デバイスとlinuxファイルシステム
LPIC102
①シェルとシェルスクリプト
②ユーザインターフェースとデスクトップ
③管理タスク
④必須システムサービス
⑤ネットワークの基礎
⑥セキュリティ
LPIC level2
LPIC201
①キャパシティプランニング
②linuxカーネル
③システムの起動
④デバイスとファイルシステム
⑤高度なストレージ管理
⑥ネットワーク
⑦システムメンテナンス
LPIC202
①DNS
②Webサーバとプロキシサーバ
③ファイル共有
④ネットワーククライアント管理
⑤メールサービス
⑥システムセキュリティ
LPIC level3
LPIC300
①OpenLDAPの設定
②認証バックエンドとしてのOpenLDAP
③Sambaの基礎
④Samba共有設定
⑤Sambaユーザとグループ管理
⑥Sambaドメイン統合
⑦Sambaネームサービス
⑧LinuxおよびWindowsクライアントでの作業
LPIC303
①暗号化
②ホストのセキュリティ
③アクセス制御
④ネットワークセキュリティ
⑤仮想プライベートネットワーク
LPIC304
①仮想化
②高可用性クラスタ管理
③高可用性クラスタストレージ
LPIC試験の勉強方法・おすすめの参考書
LPIC level1 勉強方法・参考書
LPIC level1 勉強方法
①「Linux教科書 LPIC レベル1(あずき本)」で内容を理解する
②「ping-t」で問題集及びコマ問を解いていく
(ping-tは101は、無料で使用することができます。)
③「Linux教科書 LPIC レベル1 スピードマスター問題集」で問題を解いていく
④「ping-t」の模擬問題で連続して合格点をとれるようにする
⑤試験前に「Linux教科書 LPIC レベル1(あずき本)」の最初のページにあるチェックシートを確認する
おすすめの参考書
①Linux教科書 LPIC レベル1(あずき本)
②Linux教科書 LPIC レベル1 スピードマスター問題集
LPIC level2 勉強方法・参考書
LPIC level2 勉強方法
①「Linux教科書 LPIC レベル2(あずき本)」で内容を理解する
②「ping-t」で問題集及びコマ問を解いていく
③「Linux教科書 LPIC レベル2 スピードマスター問題集」で問題を解いていく
④「ping-t」の模擬問題で連続して合格点をとれるようにする
⑤試験前に「Linux教科書 LPIC レベル2(あずき本)」の最初のページにあるチェックシートを確認する
おすすめの参考書
①Linux教科書 LPIC レベル2(あずき本)
②Linux教科書 LPIC レベル2 スピードマスター問題集
LPIC level3 勉強方法・参考書
LPIC300 勉強方法
①「Linux教科書 LPIC レベル3 300試験(あずき本)」で内容を理解する
②「ping-t」で問題集及びコマ問を解いていく
③「ping-t」の模擬問題で連続して合格点をとれるようにする
④試験前に「Linux教科書 LPIC レベル3 300試験(あずき本)」の最初のページにあるチェックシートを確認する
LPIC300 おすすめの参考書
①Linux教科書 LPIC レベル3 300試験(あずき本)
LPIC303 勉強方法
①「徹底攻略 LPIC level3 303 教科書+問題集(黒本)」で内容を理解する
②「ping-t」で問題集及びコマ問を解いていく
③「ping-t」の模擬問題で連続して合格点をとれるようにする
LPIC303 おすすめの参考書
①徹底攻略 LPIC level3 303 教科書+問題集(黒本)
LPIC304 勉強方法
①「徹底攻略 LPIC level3 304 教科書+問題集(黒本)」で内容を理解する
②「ping-t」で問題集及びコマ問を解いていく
③「ping-t」の模擬問題で連続して合格点をとれるようにする
LPIC304 おすすめの参考書
①徹底攻略 LPIC level3 304 教科書+問題集(黒本)
LPIC試験の注意点
① level1、 level2に関しては、LPIC101及びLPIC201は暗記でも合格できるイメージですが、LPIC102及びLPIC202は暗記だけでなくしっかり内容を理解していないと合格ラインに届かないことも多くあるので、LPIC102及びLPIC202に関しては特に油断しないように注意が必要です。
②仮に不合格になってしまった場合には、2回目の試験は、試験翌日から7日(土日含む)空ける必要があり、3回目以降に関しては、最後に受けた試験の翌日から30日(土日含む)空ける必要があります。
③資格の有効期限が5年の為、取得から5年以上たってしまうと失効してしまうので注意が必要です。
LPIC試験受験までの流れ
当日までの流れ
LPI公式サイトの登録を行う
新規登録ページ(https://cs.lpi.org/caf/Xamman/register)
マイページのログインの際に使うため、パスワードは必ずメモしておきましょう。
また、ログインする際に使う為お気に入り登録しておくと便利です。
受験する試験のチケットを購入する
受験チケット販売ページ(https://www.pearsonvue.co.jp/test-takers/Voucher-store.aspx)
ピアソンVUE社のアカウントを登録します。
ピアソンVUE社のアカウント登録ページ(https://www.pearsonvue.com/lpi/capva/)
試験会場と試験日を予約し、準備完了
任意の時間、任意の試験会場が選択できます。
(会場によっては席が埋まるのが早いところありますので、1ヶ月前くらいに申込しておくことをおすすめします。)
試験当日の流れ
試験時間の15分前までに試験会場に行く
試験会場にて受付を行う
受付後に必要のない荷物をロッカーにしまう
試験を受ける
試験後にパソコン画面に結果が表示される
まとめ
いかがでしたか。
本記事では、LPIC試験の試験内容や勉強法について解説してきました。
この記事を読んでいただきこれからLPIC試験を受けようと思っている方やLPIC試験に興味ある方のお役に立てていればうれしいです。
現在も業務でlinuxを触っておりますので、linuxに関する有益情報がありましたら、本記事で共有させていただきます。
・LPIC資格のメリット
・LPIC試験の概要
・LPIC試験の勉強方法
・LPIC試験受験までの流れ